前から見たかった
「存在の耐えられない軽さ」というDVDを見ました。
ソ連侵攻後のチェコスロバキアを舞台にしたアメリカ映画です。
原作者はミラン・クンデラという人で、この小説も今読んでいる途中です。
世界が2つの極に分けられているとして、
例えば光--闇 暖かさ--寒さだったらどちらが肯定的で、どちらが否定的でしょうか?
光や暖かさが肯定的で、闇や寒さが否定的と考える人がほとんどだと思います。
それでは重さと軽さではどちらが肯定的で、どちらが否定的でしょうか?
パルメニデスという古の哲学者は軽さが肯定的で、重さを否定的ととらえました。
ベートーベンは重さを肯定的にとらえたようです。
あらゆる対立の中で重さと軽さという対立は最もミステリアスで多義的でないかという書き出しでこの小説は始まります。(自分は軽さを肯定的とします。)
さて主人公は脳外科医ですが、途中で知人が肩関節脱臼を起こします。
「これは肩関節脱臼を起こしている。私がなおしてやる」という風になりましたので、
どうやって整復するのか興味を持ってみていたら、
肩関節が45度位外転位でのヒポクラテス法でした。
踵部は腋窩というより、側胸部を蹴ってました。
小説に比べどうしても細かいところが端折ってありますが、なかなかいい映画です。
テレザ役の女優さんが清楚な感じがしていいですね。
3 件のコメント:
肩関節の整復で思い出すのは、RAのひどい患者さん(梅田先生担当)で普通の外転挙上ができずにスティムソン法を試みるも、整復されず
体力もない方だったので、そのまま総合病院に
転医されたことです。一生忘れられません。
皮膚も脆くけん引を加えただけで裂けるし、円背なんで教科書通りにスティムソン法もできませんでした。あの時の「やめてーやめてー」の声は今でも時々胸が苦しくなります。
自分が思い出すのは梅田先生に手伝ってもらったツッパリ君のことかな。
リハビリには結構真面目に通って来てくれた。
今どうしているかな?立派な青年になっているだろうな。
亀仙人さんの事を師と仰いでいたツッパリ君は今も元気にしているんでしょうか。ツッパっているだけに硬派なのかと思いきや痛みには相当弱いようでした。亀仙人さんの手厚い治療は彼のゆがんだ心を矯正したに違いありません。
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