2012年3月6日火曜日

差の信頼区間の出し方

もう少し簡単に信頼区間をだせないか?
と思う方も多いと思います。
以下のホームページで下の方にいくと、
2つの集団の平均の差の推定(標本サイズが大きいとき:2つの標本サイズがともに30以上)
2つの集団の平均の差の推定(標本サイズが小さいとき:少なくとも一方の標本サイズが30未満)
というリンクがありますので、サンプルサイズに合わせてクリックして下さい。下図のようなエクセルのシートがダウンロードされます。
http://toukei.umin.jp/

(図をクリックすると拡大されます)
自分のデータにあわせて数値を修正すると信頼区間が表示されます。
エクセルのデータ入力もそれほど難しいものではないと思いますが、
やり方がわからない方は知っている方に聞くか、コメント欄で質問して下さい。

差の信頼区間


前回の信頼区間では、真の平均値が95%や99%の確率で、どこからどこまでの範囲にあるということがわかるということでしたが、信頼区間を利用することによって真の差がどのくらいの範囲にある可能性があるかを示すこともできます。

例えば膝損傷で大腿から下腿のギプスを巻いた患者さんで、大腿四頭筋の筋力訓練を行った群と行わなかった群では1ヶ月後の最大歩行速度の差がどれくらいあるのかという場合などです。信頼区間によって真の差を含む値の範囲を示します。



具体的にやってみたいと思います。

ギプス除去直後に歩行速度を測定し、1ヶ月後にどれくらい歩行速度が速くなったかを測定します。

A)大腿四頭筋筋力強化群(n=5) 12.0、15.0、20.0、22.0、16.0(m/分)

B)トレーニング無し群(n=5)10.0、9.0、12.0、20.0、11.0(m/分)

大腿四頭筋筋力強化群の平均は17m/分、トレーニング無し群の平均は12.4m/分です。差は4.m/分です。

トレーニング無し群でも筋力強化群より歩行速度が速くなったものもあり、この結果だけで筋力強化群が改善度が高い(すなわち有効である)という結論を出してはいけないのは、皆さんご存じの事だと思います。ここで統計学的な処理が必要となります。



細かい計算の説明は省きます。下図の様にエクセルに当てはめていきます。

手順1:標本Aと標本Bのデータを入力します。

手順2:サンプルサイズをそれぞれ入力します。

手順3:標本平均を入力します。この標本Aの場合数式は=AVERAGE(B2:B6)となります。蛇足ながらこの数式の意味はセルB2~B6の平均ということになりますので、サンプルの数などによって変動します。

手順4:標本分散を入力します。数式は=VARP(B2:B6)です。

手順5:平均偏差の平方和を入力します。標本分散×サンプルサイズのことですので、数式は=B9*B7となります。

手順5:推定母分散を入力します。数式は=(B10+C10)/((B7-1)+(C7-1))となります。

手順6:差の標準誤差の入力をします。数式は=SQRT(B11*(1/B7+1/C7))です。SQRTはルート(平方根)です。ちなみに*はかけ算(×)と同じです。

手順7:t値を入力します。ここでは自由度は(標本Aのサンプルサイズ:5-1)+(標本Bのサンプルサイズ:5-1)=8となります。数式は=TINV(0.05,B7+C7-2)となります。

手順8:最後に差の信頼区間(確率95%)を入力します。下限値の数式は=(B8-C8)-B14*B12、上限値の数式は=(B8-C8)+B14*B12となります。



結果は-1.527205296~10.7272053となります。すなわち95%の確率で両群の母平均の真の差は-1.527205296~10.7272053の間にあるといえます。これは大腿四頭筋筋力強化群の歩行速度がトレーニング無し群と比べて10.7272053速くなるかもしれないし、逆に1.527205296遅くなるかもしれないという解釈になります。

また-1.527205296~10.7272053は0を含む範囲であるため差が0となる可能性もあり、つまり大腿四頭筋筋力強化群とトレーニング無し群では差がないという可能性があることになります。いわゆる統計学的に有意差は無いという状態ですね。信頼区間とt検定の間には密接な関係があります。実際にこのデータでt検定を行ったところ有意差はありませんでした。例えば差の信頼区間(95%)が3~10というように0を含まない場合、t検定でも有意差ありとなります。ただ有意差有りとするより、差の範囲が示してあるとわかりやすいため最近では信頼区間を記載することを求められているそうです。

エクセルに慣れていない方は数式等の入力方法がわからないかもしれませんが、決して難しいことをしているわけではないので、エクセルを少し使える方に聞いてもらえばにっこり教えてくれると思います。



(ちなみに上記実験データは全く架空のものですのでご注意ください)

2012年3月5日月曜日

ビタミンEの過剰摂取に注意

冨田先生より教えていただきました。

ビタミンE 取りすぎ注意 骨粗しょう症リスク高まる 慶大チーム
毎日新聞社 3月5日(月) 配信


ビタミンEを取り過ぎると骨粗しょう症を起こす危険があることを、竹田秀・慶応大特任准教授の研究チームが突き止めた。ビタミンEは、老化防止に有効とされる抗酸化作用があり、最も人気のあるサプリメント(栄養機能食品)の一つ。4日付の米科学誌ネイチャーメディシン(電子版)に発表した。

健康な骨は、骨を作る細胞と壊す細胞「破骨細胞」がバランス良く働いて維持される。ビタミンは骨の強度に関わり、特にビタミンDは骨粗しょう症の治療に活用されている。しかし、ビタミンEの働きは謎だった。

チームがビタミンEを取り込めないマウスを作って調べたところ、破骨細胞の働きが弱く全身の骨量が多いことに気づいた。そこで、破骨細胞を培養し、ビタミンEを加えると、破骨細胞が巨大化することを発見。解析すると、ビタミンEが破骨細胞の巨大化に必要なたんぱく質の合成を促していることを突き止めた。

さらに、正常なラットに毎日10ミリグラムのビタミンEを含んだ餌を8週間与えると、骨を壊す細胞の活動が高まり、骨粗しょう症になった。10ミリグラムは、人が1000ミリグラム摂取するのに相当し、主に海外で同量程度を含んだサプリメントが流通しているという。

厚生労働省が定めるビタミンEの摂取上限は年代、性別で異なるが、最大は30~49歳の男性で1日当たり900ミリグラム。食品では魚卵や植物油、ナッツ類に豊富だが、例えばアーモンドでも100グラム当たり約30ミリグラムで日常の食生活では問題ない。

竹田さんは「サプリメントの量ならば、骨がもろくなる可能性はある」と話す。



A、D、E、Kは脂溶性ビタミンで体に蓄積されると、国家試験(今年は昨日おわりました)を受けた時におぼえたような気がします。
自分はあまり飲みませんが、サプリメントも気をつけて摂取しないといけませんね。

2012年2月26日日曜日

踵骨法変法

前から見たかった
「存在の耐えられない軽さ」というDVDを見ました。
ソ連侵攻後のチェコスロバキアを舞台にしたアメリカ映画です。
原作者はミラン・クンデラという人で、この小説も今読んでいる途中です。

世界が2つの極に分けられているとして、
例えば光--闇 暖かさ--寒さだったらどちらが肯定的で、どちらが否定的でしょうか?
光や暖かさが肯定的で、闇や寒さが否定的と考える人がほとんどだと思います。

それでは重さと軽さではどちらが肯定的で、どちらが否定的でしょうか?

パルメニデスという古の哲学者は軽さが肯定的で、重さを否定的ととらえました。
ベートーベンは重さを肯定的にとらえたようです。
あらゆる対立の中で重さと軽さという対立は最もミステリアスで多義的でないかという書き出しでこの小説は始まります。(自分は軽さを肯定的とします。)


さて主人公は脳外科医ですが、途中で知人が肩関節脱臼を起こします。

「これは肩関節脱臼を起こしている。私がなおしてやる」という風になりましたので、
どうやって整復するのか興味を持ってみていたら、
肩関節が45度位外転位でのヒポクラテス法でした。
踵部は腋窩というより、側胸部を蹴ってました。

小説に比べどうしても細かいところが端折ってありますが、なかなかいい映画です。

テレザ役の女優さんが清楚な感じがしていいですね。

2012年2月23日木曜日

おめでとう。

2月16日に冨田先生にご長男が誕生されたそうです。
おめでとうございます。
奥様はまだ実家かな・・・・?


ネットで気になる記事を見つけました。
40~60代の男女にとって、最も言われて不愉快な言葉は「頑固」で、うれしい言葉は「若々しい」だったことが、博報堂新しい大人文化研究所のアンケート調査で分かった。
調査は昨年10月、インターネットで実施。全国の40~60代の男女1854人ずつ、計3708人から回答を得た。
16項目の中から当てはまるもの全てを答えてもらった結果、言われて不愉快な言葉は男女とも「頑固な」が最も多く42.5%。2位は「組織で働く」(15.8%)、3位に「自己主張のある」(8.4%)が続いた。
言われてうれしい言葉は男女とも「若々しい」がトップで、男性が35%、女性が49.8%。「センスが良い」「自然体だ」も多かった。最も低いのは「成熟した」で、男性が9.4%、女性が6.9%だった。 


患者さんに対してもこちらはポジティブな感じで頑固という言葉を使いますが、不愉快に感じられる方が多いそうなのでこれからは使わないことにしました。逆に「若々しい」はリハビリの合間などどんどん使っていこうと思います。

2012年2月16日木曜日

マッサージの効果

気になる記事がありましたので転載します。

マッサージをすると筋細胞の中のミトコンドリアが増えて体に良いらしい...事が科学的に証明される

ギズモード・ジャパン 2月16日(木)11時42分配信
拡大写真
マッサージで凝り固まった筋肉をほぐすのは最高に気持ち良いですよね。
マッサージで凝り固まった筋肉をほぐすのは最高に気持ち良いですよね。

体が凝りやすい日本人はマッサージ大好き! でもマッサージって実のところ科学的にどんな効果があるのかよくわかっていなかったんですよね。

というわけでマッサージ好きに朗報です。マッサージの科学的な効果が解明されました。

カナダのマクマスター大学の研究チームによる細胞レベルでのマッサージ効果についての研究結果の論文が、医学誌「Science Translational Medicine誌」に掲載されました。マッサージによって遺伝子発現に変化が生じ、細胞レベルで炎症を起こす物質が減り痛みが和らぐ...らしいのです。

もう少し詳しく説明しましょう。

このような実験が行われました。

まず、11人の男性をエアロバイク運動で疲労困憊させます。そして片方の脚だけマッサージを施し、もう一方の足はそのままにします。被験者の痛みがとれた時、マッサージした方のふくらはぎ、マッサージしていない方のふくらはぎの筋肉の細胞を190分後にそれぞれ採取します。

この生体検査で、マッサージによるmRNAの量の変化を細胞レベルで解析。マッサージされた足は、PCG-1alphaというプロテインレベルが増え、NFκBが減少したらしい。

え、意味が分からない? 

つまり、マッサージによってミトコンドリアを増やす働きがあるのだそうです。(ミトコンドリア、理科の教科書に出てきましたよね。ほとんどすべての生物の細胞に広く含まれている細胞内構造物です。)ミトコンドリアの増加によって細胞のエネルギー増加を促し、筋細胞を修復する働きがあるのだそうです。一方NFkBというのが減れば、炎症が和らぐんですって。

マッサージによる快楽感を得て疲れがとれるだけではなく、マッサージは細胞レベルにも効果がある、ということが明らかになりました。なるほど、とにかくマッサージは体に良いということが科学的にも証明されたということですね。

これからマッサージを受けるときは、自分の中のミトコンドリアがぽよぽよと増え、筋肉を修復しているイメージを持つことでより(暗示的な意味でも)効果が倍増しそうです。


参考記事:http://stm.sciencemag.org/content/4/119/119ra13 [Science Transnational Medicine]

2012年2月7日火曜日

スーパーボール

昨日はスーパーボールに釘付けでした。
JET会で少し知識があったので、
より楽しくみれました。
ポジションなど多少知っていると、
解説者の解説が耳に入ってきますね。
マドンナのハーフタイムショーも豪華で良かった。

最近体調不良で飲みに行く元気もありません。
体重も3kg減ってしまいました。