2012年6月28日木曜日

カンパリ

最近ノーベル賞作家オルハンパムクの わたしの名は「紅」を読んでいます。単行本版は訳(やく)が訳(わけ)がわからず挫折。文庫本になり大分読みやすくなりました。

作者は色にこだわりがあり、その中でも特に紅が好きなようです。NHKの番組で京都の画材屋で紅の顔料をみつけるところをやっていましたが、この紅の顔料の正体はコチニール色素でした。コチニール色素は和名「エンジムシ」と言うカイガラムシを乾燥して抽出される色素で、着色料としてよく使われています。最近コチニール入り飲料で急性アレルギー反応を起こした患者の報告があり消費者庁が注意を喚起しているようです。

こんな虫から抽出した色なんて口にしたくないと思いますが、実は比較的最近までカンパリに着色料として入っていました(今は合成着色料になっている)。新陳代謝のよくない店だとまだ残っているかもしれません。
自分も20年位前から好んで飲んでいますが、アレルギー症状はありません(苦甘さに中毒にはなっているかもしれない)。
自分の飲み方はロックか、スプモーニです。福西英三著 洋酒うんちく百科によると、007の「バラと拳銃」で任務に失敗したジェームズ・ボンドが自己嫌悪に陥った時にカンパリを使ったカクテル、「アメリカーノ」を一杯やるというシーンが出てくるそうです。
レシピはジェームズボンド風に言うと「ピリッとくるカンパリと、チンザノのベルモットにレモンの大きな輪切りをいれてソーダを割ったやつ。」になります。

自分の場合は自己嫌悪の原因として飲み過ぎの失敗が多いので、あまり役に立ちそうにありません。

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