2008年4月26日土曜日
2008年4月23日水曜日
高齢者の要注意薬
一読するとよいかもしれません。
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/medi/saisin/20080418-OYT8T00547.htm?from=os2
2008年4月15日火曜日
神経麻痺電気治療について
2008年4月11日金曜日
肩関節脱臼に対する強内旋位固定
強内旋位の固定肢位は前腕を回内位で、腰部に手を回した肢位です。ストッキネットで作成したバンドにて肢位を保持します。入浴時および睡眠時は除去とし、3週間固定するそうです。
症例は2例(14歳、72歳ともに女性)です。MRI上で関節唇が内旋位、外旋位ともに密着しなかったタイプに対し、強内旋位では関節唇を臼蓋縁に密着整復させることができ、2年以上の経過しても再脱臼が認められなかったとのことです。
理論としては肩を強内旋位にすることにより関節唇は前方を肩甲下筋腱と関節包に、後方を肩甲下筋腱付着部と関節包と上腕骨頭にはさまれながら関節窩縁に押さえつけられ整復されます。
関節唇に連続する骨膜が伸張や損傷され、剥離した関節唇が大きく転位するようなタイプでは外旋位にしても関節窩縁に近づきこそすれ、接触を得ることは難しいが強内旋位ではMRI上剥離部を圧着することができたとしています。
さらに外旋位にすることで肩甲下筋が伸張され筋菲薄化を助長し再脱臼の原因となる。外旋位固定では特殊で煩雑な装具が必要であるが、強内旋位固定では比較的固定が簡易などの理由からもこの方法を推奨しています。
2年もの間経過観察をしている割に症例が2例と少ないのが気になりますが、固定法として頭に入れておいてもいいかもしれません。
文献
中村周他:初回外傷性肩関節前方脱臼に対する強内旋位固定法.臨整形 42:1091~1095、2007
2008年4月9日水曜日
次回勉強会について
冨田先生
「温度を感じるしくみ」についての文献紹介
神谷先生
頸部の触診について
お願いいたします。
最近うちに手伝いに来ているいとこから大前研一ってなにもんですかと聞かれました。
IQがずば抜けており200オーバーとのことで興味を持ったそうです。
現在ギネスで認定されている世界で一番IQの高い人はマリリン・ボス・サバントというアメリカ人の作家だそうで228です。
歴代での最高は数学者ジョン・フォン・ノイマンでIQ300といわれています。ネットで調べると写真的記憶能力があり40ヶ国語(そんなにあるのか)を話せたそうです。
さて大前研一ですがコンサルティング会社のマッキンゼーで全世界のIBMの責任者等を行った後現在はビジネス関連の大学の学長等をしているそうです。偶然図書館で目についたのでザ・プロフェッショナルという本を借りてきました。本の内容はともかくとしてプロフェッショナリズムを考える上での視点としてヒポクラテスの誓いが出てきました。
(「読まれるにあたっては医を「仕事」、患者を「顧客」に置き換えてみて下さい。」と前置きした上で)
一.医の実践を許された私は、全生涯を人道に捧げる。
一.恩師に尊敬と感謝を捧げる。
一.良心と威厳をもって医を実践する。
一.患者の健康と生命を第一とする。
一.患者の秘密を厳守する。
一.医業の名誉と尊い伝統を保持する。
一.同僚は兄弟と見なし、人種、宗教、国籍、社会的地位のいかんによって、患者を差別しない。
一.人間の生命を受胎のはじめより至上のものとして尊ぶ。
一.いかなる強圧に遭うとも、人道に反した目的のために、我が知識を悪用しない。
もともとプロフェッショナルの語源はprofessでこれは「神に誓いを立てて、これを職とする」という意味の言葉だそうです。
同僚は兄弟です。患者のため、またほねつぎの名誉と伝統のためともに頑張りましょう。
2008年4月4日金曜日
2008年4月2日水曜日
冨田先生お勧めの本
冨田先生のお薦めの本読みました。
基本的にマッキンジーと同じ考え方と思いますが、腰椎の屈曲により椎間板後方部の損傷を来たす恐れがあるため腰椎前屈位をとらせない様にするという考え方です。(特に午前中は椎間板の含水量が多く損傷を起こしやすい)
僕も可動域改善を目指してウィリアムズ体操などを行っていますが、腰椎の前屈を行うことによりかえって椎間板の損傷を来たし症状を増悪させる恐れがあるため、背中に棒をあててそこから背中が離れない様な生活指導をすることを勧めています。つまり前屈の可動域改善は特別な場合を除き必要なく、腰部を安定した中間位に常においておくことを最重要視しているようです。
またこの日常生活動作指導と並行し腰部周囲の最大筋力の強化ではなく持久筋力の強化が重要と考えてリハビリ法を提示しています。明日から診療に役立つ書籍だと思いますのでぜひ一読を勧めます。この本の中に神経フロッシングという手技がありましたので以下に一部載せておきます。
神経フロッシング(nerve flossing)
神経内の過剰な緊張が坐骨神経痛の原因である。正常では脊髄神経路は各椎骨の椎間孔を通り脊椎の屈曲、股関節の屈曲、膝関節の伸展時に滑る様に往復運動することが重要である。Louisによれば上記の動作が行われている間に神経は1cm以上移動している。それで、神経がぶつかってスライドできないと上記の姿勢いずれでも、通常は椎間孔を通して神経根を引っ張るがそうならずに神経の緊張を増すことになる。つまり移動するかわりに神経は牽引される。さらに同時に頸椎を屈曲すると神経にかかる緊張は頭側からも増大する。それは頸椎屈曲によって脊髄全体もわずかに動き、神経根が脊髄全長にわたって牽引されるからである。この神経のインピンジの解消を促進し、神経を徐々に解放する手技が神経フロッシングである。
対象
椅子に座った状態でシッティングSLRを行う。
膝を伸ばし腰椎の下方の神経を緊張させる。
足の屈曲(背屈)を加えることで神経をさらに緊張させる。
最後に頸椎の屈曲を加えることで、腰部の上方から神経をさらに緊張させることができる。
上記のどの段階の緊張においても症状が生じれば神経フロッシングの対象候補となる。
方法
患者は腰をかけて両脚を自由にぶらぶらできるようにし、頸椎を屈曲させる。こうすることにより脊髄は頭側端から牽引され尾側端からは解放される。これによって坐骨神経痛の症状が出てはならない。
次に患者は頸椎を伸展させ、同時に坐骨神経痛側膝関節を伸展する。こうすると神経は尾側端から牽引されその分頭側端が解放される。このサイクルは膝関節屈曲とそれに協調した頸椎屈曲運動で完了する。これで神経が脊椎組織の中をフロスする。(通り抜ける)もし患者が頸椎屈曲時あるいは膝関節伸展時に軽い坐骨神経痛症状を経験するようなら痛みが起こらなくなるまで当該関節の可動域を減ずる必要がある。長年坐骨神経痛で苦しんでいる患者の中には2,3日から2,3週間で坐骨神経痛症状の軽減を認めるものもあるが症状がひどくなる患者も存在する。このため初回はかなり慎重に行う必要がある。神経が癒着していて滑らない場合は坐骨神経痛の症状が悪化する。しかし次の日に変化無しあるいは軽減したという場合はフロッシングを増やす様にする。
ちなみに今僕も下肢痛があり昨日より施行中です。今のところ変化無しですが結果はまた2、3日したら報告いたします。