2013年2月27日水曜日

肘内障

先週は勉強会お疲れ様でした。見たこともないほどの人数でした。
ショッキングだったのは、新生児(胎児)の橈骨頭も大人の物と形状においては変わりがないことでした。

小児は橈骨頭が小さく、また頸部の溝が浅く発症しやすいとの話を患者様にしておりましたが、全く事実と異なっていました。輪状靱帯の位置も自分が思っていたより中枢部にあり勉強不足を反省させられました。
それにしても肘内障の原因はどこにあるのかと言う事ですが、これはいつか突きとめたいですね。

また病院の先輩からの指導で、まず完全回外しその後回内し肘を屈曲し整復という方法(教科書的にはこの方法)が染みついておりましたが、回内強制して整復する方法があることも恥ずかしながらこの勉強会で知りました。
いろいろ勉強になりました。保苅先生ありがとうございました。

6 件のコメント:

うめしゅう さんのコメント...

整復の際の対牽引についてはどのようにお考えでしょうか。
私の県の古い先生に伺うと、対牽引はかけなければ行けないとのことでした。
したがって、中枢側の手は(クリック音を確認するため?)とう骨頭を母指球で直圧するとのイメージでしたが上腕の遠位を把持するよう言われました。
この位置でも十分クリック音は感じられるとのこと。

亀仙人 さんのコメント...

保苅先生の解剖上では成体にはみられない滑膜ヒダみたいな物があり、それが陥入する可能性を指摘していましたが、組織的な原因がはっきりしないので、なかなか答の出ないところではあります。自分の経験上では牽引は無くても整復できます。(完全回外が重要だと思っていました)
冨田先生によるとまれに難治なものがあってそうした場合には回内、かつ牽引により関節のスペースを広げることによって整復できたとのことです。

tomita さんのコメント...

整復前にエコー観察すると回外筋が関節裂隙の方へ寄ったように観えます。
整復が完了すると、末梢側へ筋腹部が移動しているように観えます。実際には正常な位置に戻っているのでしょうか。
関節の隙間に輪状靭帯を外壁に持つ滑膜ヒダが通常よりわずかに陥入しているのではないかなと思えます。
その場合は輪状靭帯と連絡を持つ回外筋をわざと緊張させてやるほうがいいような気がします。つまり回内操作がいいんじゃないかなと思っています。

okadaman さんのコメント...

コクランレビューでは、2009年には回内法が回外法よりも失敗が少ない点と疼痛が少ない点で優れていると報告されたようです。2012年版では、回内法が優れているとしながらも、より高いエビデンスを、と勧告しています。つまり優劣は付けられないと理解していいのかと思います(アブストラクトを訳しただけなので言いきれませんが)。

亀仙人 さんのコメント...

なるほど。
岡田先生のレビューはこれでしょうか。
2009年
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/14651858.CD007759.pub2/abstract

2012年
http://summaries.cochrane.org/CD007759/different-methods-of-manipulation-for-reducing-pulled-elbow-in-young-children

okadaman さんのコメント...

そうです。この2012年の方です。