2015年2月17日火曜日

お勧め図書

最近読んだ本で良かったのでお勧めします。

痛みの考えかた 丸山一男著

痛みについては本を読んでも右から左に忘れてしまうという事を繰り返していましたが、この本では恐らくコメディカルを対象として念頭に置いているためか、説明が詳しく、痛みのメカニズムが理解しやすいです。
例えば
発痛とは細胞で活動電位が発生する事であり、
鎮痛とは活動電位を発生させないこと
具体的な鎮痛メカニズムは
・活動電位発生の元である電位依存性Na+チャネルを直接閉じる(局所麻酔剤)、
・細胞内にNa+が入るのを促進し、K+が出て行くのを阻害する作用のあるプロスタグランディンEの産生を阻害する(NSAIDs)
注)Na+やK+が細胞内に貯留すると陽イオンが細胞内に溜まるので膜電位が上がり活動電位につながる。プロスタグランディンは膜電位を上げる作用がある。
・正常な膜電位に比べ膜電位を低下(過分極)させる(オピオイド、モルヒネなど)
・慢性痛ですでに上昇している膜電位を下げ正常化する(セロトニン、ノルアドレナリン、GABAなど)

膜電位や活動電位単位で痛みをとらえる事があまりなく、参考になりました。

また今更と言われるかもしれませんが、下降性疼痛抑制などどの本を読んでも少しわかりにくかったものが何となく理解できるようになりました。

乱文で申し訳ありません。最近の疼痛関連の本では自分は一番わかりやすいと思いました。値段も手頃(3500円位)ですので、一度読んでみてはいかがでしょうか?

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