2008年8月5日火曜日

生涯教育セミナー

先日はお疲れ様でした。特に早瀬先生は司会の大役でした。保苅先生もあれだけの会ですので準備がほんとに大変だったと思います。
講演も2題とも非常に参考になりました。特に学生のトランスファーの発表には冨田先生、飯田先生の助力があったとのことです。技というなかなか評価しにくいものを扱う中で、頭に浮かんだ疑問にもれなく答えてくれるような痒いところに手が届く発表でした。
横浜の先生のご講演も大変参考になりました。僕はあまり普段の評価で使用しなかったバレー徴候というものが頻回に出てきましたので、整形外科理学診断ガイドより転載いたします。

Barre sign
軽微な錐体路障害を検出するための検査法。
1.上肢のバレー徴候:立位。患者に手掌を上に向けて両上肢を前方に挙上させ、閉眼させて、その肢位を保つように命じる。麻痺側の上肢は回内し、次第に落下してくる。
2.手のバレー徴候:両手を広げて触れない程度に近づけて、手指を力一杯開かせると、錐体路障害のある手指は健側ほど開かない。
3.下肢のバレー徴候:腹臥位。患者に両下肢の膝関節を45゜屈曲位で保持するように命じる。
麻痺側の下肢は自然に落下する。
これらの徴候が錐体路障害に特異的であるかどうかに関しては、必ずしも確定してはいない。錐体路障害によらず、舞踏病、アテトージスやジストニアなどの筋トーヌス異常においても、これらの徴候が出現する。患側の筋力低下に、拮抗筋群間のトーヌスの不均衡が加わって生じると説明されている。例えば、上肢の回内筋のトーヌスが回外筋よりも強くなり、また屈曲筋が伸展筋よりもトーヌスが強くなるために患側上肢は回内位で落下する。

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